2020年最後の論文受理
- 保全生物学研究分野
- 2020年12月29日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年1月29日
つい先日に投稿していた論文が受理されるという嬉しい連絡があったので、今年最後?のブログは縁起の良い論文話で終わりにしたいと思います。

こちらの研究に関する野外調査を始めたのは2009年のこと。研究にはよくある話ですが、始めたときに限って面白そうなデータが取れることがあります(ビギナーズラックは本当にあると思います)。ただ、それが苦労する研究の始まりでした。その後は毎年毎年、繁殖期に同様の調査を試みるものの、研究の条件にあう個体が捕獲できなかったり、せっかく捕獲した個体が捕食者に食べられたりしてしまって研究が出来なくなる年もあって、結局2016年まで繰り返し野外調査を行ってしまいました。また、遺伝子解析によって捕獲した2000個体ほどの親子判別も行ったので、こちらにも2年ほど費やしてしまったでしょうか。さらには、英語が不得意な私にとって論文を書くことは毎回苦しい作業です。昨年の夏にスコットランドに短期留学させてもらったことで纏まった時間を作り、雑誌に投稿するまでにこぎつけたのが今年の初めのことでした。


その論文が先日学術誌から受理の連絡があったわけです。アクセプトまでにも1年。
時間をかけすぎてしまったというのが率直な感想ではありますが、間違いなく自分の研究人生にとって思い入れある論文となりました。もし機会があれば読んでみてください。内容には触れておりませんが、自分なりに泥臭い、汗の匂いがする論文になったように思います。そうゆう論文が自分は好きです(それしか出来ないとも言えるが)。
来年も泥臭い、現場に通ったヒトだけが発想することができる論文を発表していきたいと思います。ご協力いただいた研究室の皆様に感謝申し上げます!!ではよいお年をお迎えください。2021年もよろしくお願いします!
https://link.springer.com/article/10.1007/s10682-020-10098-2
Comments