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保全だより ~解剖編~

  • 執筆者の写真: 保全生物学研究分野
    保全生物学研究分野
  • 2019年9月19日
  • 読了時間: 3分

こんにちは。修士1年の本橋です!梅雨が明けたのも遠い昔のようで、気付いたら夏も終わってしまいそうです。



山本先生がグラスゴーに旅立って以降、研究室の出来事について更新していなかったので、この3か月ほどでどんなイベントがあったかと思い出しながら書いてみようと思います。


と思いましたが、研究室全体のイベントというイベントと言えば、タイの留学生が研究室にやってきて、一緒にエゾリスの解剖をしたり、他の研究室の学生さんたちとバドミントンをしたり、 麻布大学と一緒にリスの解剖をしたり…(記事はこちらから


あれ?なんだか解剖が多いですね。


この3か月は、例年に比べても動物の解体を行う機会が多かったかもしれません。保全は度々様々な方々から動物の死体をいただいたりや、自ら死体を外で拾ってきて解剖することがあります。

去年もイノシシムササビの解剖についてはブログにも上げましたが、それ以外にも非定期に中型・大型動物の解剖を行っています。

今年は、ツキノワグマやアナグマ、タヌキ、ハクビシンetc・・・上半期だけでかなりの種数の解剖をしていますね。



主な目的としては研究や授業で使う骨格標本、毛皮標本の作製や、DNA・毛・軟部組織サンプルの収集です。可能な限りのサンプルを収集します。


僕はその中でも骨格標本・毛皮標本の作製を作る役目をよく担っている?のですがこれがまぁまた奥が深いんですよ。

研究室の施設上、骨格標本の作り方は基本煮込む式になります。余計なお肉を落とすことで綺麗な骨標本を作っているのですが、かれこれ10種類以上(まだまだですね)解剖しててもそれぞれの種によって骨の形は全然違います。




突然ですが、みなさんはどの骨が推しですか?僕は頭蓋骨や肩甲骨のように、迫力ある部位ももちろん好きですが、動物種によってあったりなかったりする骨が好きだったりします。


その中でも陰茎骨がとても面白いんです!


陰茎骨は、その名の通り哺乳類のオスが陰茎内に持っている骨のことです。目や科によってこの骨を持っていたり持っていなかったりがあります。有名どころですと、食肉目や霊長目、コウモリ目、 ネズミ目 などが持っています。一部例外はありますが。


ウサギ目は持っていないとされていましたが、ナキウサギ科の一種で陰茎骨が見つかったり

、他にも陰茎骨と配偶システムとの関係について様々な研究がなされているなど、・・・話し出すとキリがありません。 つまり、まだまだ未解明な部分がたくさんある骨なのです。



保全でも、陰茎骨は僕が研究(趣味?)で集めているので、ちょっと紹介しますね。(というかこれを見せたいがためにこのブログを書いています。)


左から、ツキノワグマ、アナグマ、タヌキの陰茎骨。


同じ食肉目でも形状がとても違います。タヌキは意外とイヌと似たような形状で、尿道が接地している部分がしっかりとあったりとか…。


つづいて、左からエゾリスとタイワンリスの陰茎骨。

いつも嶌本先生の解剖でタイワンリスの陰茎骨はよく見ていたのですが、エゾリスの陰茎骨を見たときには度肝を抜かれました。同じリス科なのにここまで違うんですよ…。不思議すぎません?



このように、日々の解剖でもたくさんの発見があります。動物のかたちを比較することはとても楽しく、かたちの違いがその動物の生態や行動にどのような利益・影響を及ぼしているか、考えるとワクワクが止まりませんね。 そんなことに思いふけっていたらあっという間に3か月は過ぎ去り、同時にこのブログを公開することを忘れていました…。本当は8月あたりに公開する予定でしたが…。備忘録としてご査収いただければと思います。



9月は調査や学会参加など、様々なイベントがありましたので、後日ブログでも報告すると思います!お楽しみに!



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